パスタを茹でている間に

村上春樹作品を考察しているブログです。著者の著作一覧はホーム(サイトマップ)をご確認ください。過去の考察記事一覧もホーム(サイトマップ)をご確認ください♪

考察・村上春樹著『猫を棄てる 父親について語るとき』 一滴の雨水

 今回は村上春樹著『猫を棄てる 父親について語るとき』を考察します。こちらの作品は副題にある通り、著者が自分の父親について語るエッセイとなっています。

 著者の父親・千秋氏は京都の安養寺(浄土宗)の次男として生まれ、勉強が好きで京大の大学院まで進学します。しかし学生時代に戦争になり、召集の度に勉学を中断しなければなりませんでした。大学院に進んでからも、結婚と子供(春樹氏)を授かったのを機に学問を諦め、高校の国語教師となりました。

 私のブログはネタバレ全開で考察するので、せめて文庫本になるのを待って記事にしようと思っていました。そして、私の知らない間に文庫化されていました。

 

 

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考察・村上春樹著『野球場』人間の行為を決定する主体

 短編集「回転木馬のデッド・ヒート」より、短編『野球場』を考察します。小説家としてデビューした著者の元には、小説家志望の人たちが勝手に原稿を送りつける事が多かったようです。普段は取り合わないそうですが、今回は著者の好奇心から物語が発展します。

 

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考察・新海誠監督『すずめの戸締まり』と村上春樹作品との関係

 新海誠監督『すずめの戸締まり』を考察します。最近になって村上春樹著・短編「かえるくん、東京を救う」の考察記事へのアクセスが増えました。また、Google先生も強調スニペットで、キーワード「かえるくん、東京を救う みみずくん」での検索を、私の記事に誘導してくれているようです。

 これは、新海誠監督の最新作『すずめの戸締まり』で、ミミズが地震を起こすので、「かえるくん、東京を救う」との関連を調べているようです。

 新海誠監督は過去作でも村上春樹作品のオマージュが多いのですが、今回は『すずめの戸締まり』と村上春樹作品について、私なりに考察してみたいと思います。ちなみに私は映画は未鑑賞です。

 

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