パスタを茹でている間に

・村上春樹作品について、偏見たっぷりに独自の読み方で考察しているブログです。・基本的に「テーマは何か?」の結論から書き始めますので、ネタバレです。・ただし、未読の方に対する配慮として、あらすじは省略しています。・断定的な表現で文章に不快感を持たれる方もいらっしゃると思いますが、「言いきる」ことを目標にしています。・ご了承ください♪

考察・村上春樹著『踊る小人』 象工場の意味

村上春樹著『踊る小人』を考察します。短編集「蛍・納屋を焼く・その他の短編」収録。主人公は「象の水増し」を行っている象工場に勤めている青年という、かなりぶっとんだ内容のお話です。

The Dancing Dwarf

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考察・1973年のピンボール 自己変革を目的とした小説

 村上春樹著、長編『1973年のピンボール』を考察します。本作は著者にとって二作目の長編です。「喪失感」という言葉を使わずに考察します。

 

テーマあるいは出発点

”これはピンボールについての小説である。”ーP.29

 

ピンボールの目的は自己表現にあるのではなく、自己変革にある。エゴの拡大にではなく、縮小にある。分析にではなく、包括にある。”ーP.30

 

著者の解決あるいはメッセージ

(この)小説を書くことは、自己表現ではなく、自己変革を目的にしている。自分らしさの追求ではなく、自我(エゴ)の中から自己(社会と共有できる自分)を抽出し、自我を縮小することである。純粋な自我(エゴ)だけを取り出して分析することは不可能なので、自己によって包括することである。

 

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考察・村上春樹著『午後の最後の芝生』 成長する自己を刈る

 今回は、村上春樹作品の中でも特に人気のある短編『午後の最後の芝生』をご紹介します。私にはあまり印象がなかった作品なのですが、調べてみると、とにかく大人気でした。こちらの短編は業界人にも人気のある作品のようです。

The Last Lawn of the Afternoon

 

 イラストレーターの沢野ひとしさん、思想家の内田樹さん(村上春樹解説本を多数執筆)、小説家の小川洋子さん、映画監督の市川準さん(映画『トニー滝谷』の監督)、イラストレーターの安西水丸、元『文學界』編集長の湯川豊さん、村上陽子夫人 

 など、wikiより

 

 ほとんど著者の身内じゃないか?とも思いましたが、アーティスティックな創作活動をされているような方には惹かれるものがあるのでしょうか?

 

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