パスタを茹でている間に

村上春樹作品を考察しているブログです。著者の著作一覧はホーム(サイトマップ)をご確認ください。過去の考察記事一覧もホーム(サイトマップ)をご確認ください♪

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考察・村上春樹著『羊をめぐる冒険』のプロットと主題

この物語では、星羊の足跡を追うと、「日本人がどこで何をしていたのか?」が分かるようになっています。星羊に思惑や善悪なんてありません。

考察・村上春樹著『騎士団長殺し』のプロットと主題

今回は長編『騎士団長殺し』のプロットに挑戦してみました。かなり長い作品なのでプロットもそれなりのボリュームになってしまいました。 単行本では「顕れるイデア編」と「遷ろうメタファー編」の二部構成の二冊で、文庫本では全4冊編成になっています。第一部…

考察・村上春樹著『1Q84』のプロットと主題

村上春樹著『1Q84』を、プロットを示しながら考察します。単行本では全3巻・3冊なのですが、文庫本では全3巻・6冊となっており、かなりボリュームのある長い作品です。 あらすじを細かく書こうとすると、元々が大作なのでかなり大変です。かなり乱暴な要約…

考察・村上春樹著『猫を棄てる 父親について語るとき』 一滴の雨水

今回は村上春樹著『猫を棄てる 父親について語るとき』を考察します。こちらの作品は副題にある通り、著者が自分の父親について語るエッセイとなっています。 著者の父親・千秋氏は京都の安養寺(浄土宗)の次男として生まれ、勉強が好きで京大の大学院まで進…

村上春樹作品とLGBTQ+

村上春樹作品では、性的マイノリティのキャラクター達が何人も登場しています。今回は村上春樹作品で活躍した彼・彼女たちについてご紹介します。 最近ではSDGsの目標としても話題に挙がることも多いLGBTQ+ですが、著者の作品ではかなり以前から、当たり前の…

考察・村上春樹作品におけるメタファー、記号と象徴、擬人化の例

今回は村上春樹作品におけるメタファー、擬人化、記号と象徴について、わかりやすく例を示して説明したいと思います。 「○○は××のメタファー」という考察記事をよく目にします。一部の読者の間では、著者の比喩表現を一様にメタファーとする傾向がありますが、…

村上春樹作品を読み解くキーワード一覧

村上春樹作品では著者が独自に考案した様々な用語が使われています。今回はそれらのキーワードやキー・センテンスについて、短い文でまとめてみたいと思います。長編作品を思い付く限り全部盛りです。言い切ります。

考察・風の歌を聴け ②「ジョン・F・ケネディ」に答える読み方

村上春樹著『風の歌を聴け』を考察します。皆さんは都市伝説はお好きでしょうか?今回は都市伝説風に、怪しい読み方を示してみたいと思います。前回は純粋にプロットから「風の意味」について考えてみましたが、今回はキーワード群を「Happy Birthday and White…

考察・風の歌を聴け ①「風の意味」に答える読み方

村上春樹著『風の歌を聴け』を考察します。本作は群像文学新人賞への応募作で著者のデビュー作です。もう既に様々な読み方があるのですが、「主人公=鼠」とする読み方、「レコードショップの女の子は鼠の恋人」だったりです。私も本作から二つの主題を読めたので…

村上春樹著『アフターダーク』のあらすじとプロット ネタバレの是非

村上春樹著『アフターダーク』のあらすじ・プロットです。考察は別記事に書きました。

考察・1973年のピンボール 自己変革を目的とした小説

村上春樹著、長編『1973年のピンボール』を考察します。本作は著者にとって二作目の長編です。「喪失感」という言葉を使わずに考察します。

村上春樹の『二重メタファー』 二重構造の認識システム

村上春樹の『二重メタファー』とは、人間が生物として生得的に備えていた認識システムを、新たに獲得した「社会の認識システム」で覆い隠してしまったために生じた弊害を指しています。

考察・羊をめぐる冒険 羊男の正体

村上春樹著『羊をめぐる冒険』を考察しています。羊(畜群)・星羊(軍部の亡霊)・羊男(大人になるための生け贄)と読んでいます。

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド

村上春樹著『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』を考察しています。ボブ・ディラン『激しい雨』も絡めて考えています。

「緑」ノルウェーの森(教養小説)

村上春樹著『ノルウェイの森』を考察しています。ここでは教養小説として読み替えています。恋愛小説として読む解釈も別記事にしてあります。

考察・「赤」ノルウェイの森(恋愛小説)

村上春樹著『ノルウェイの森』を考察しています。ここでは純粋に恋愛小説として読みました。教養小説として読む解釈も別記事にしてあります。

考察。ダンス・ダンス・ダンス 6番目の白骨

村上春樹著『ダンス・ダンス・ダンス』の考察をしています。羊男の正体についても、自分なりの答えを出しています。

考察・国境の南、太陽の西 ヒステリア・シベリアナ症候群

村上春樹著『国境の南、太陽の西』について考察しています。「国境の南」「太陽の西」、ヒステリア・シベリアナの意味を考えています。

考察・ねじまき鳥クロニクル 「自由」猫と「エンパシー」バット

村上春樹著『ねじまき鳥クロニクル』の考察をしています。宿命(前世から定まっている運命)のネジを巻く「ねじまき鳥」という読み方をしています。

考察・スプートニクの恋人 付け加えられた「にんじん」

村上春樹著『スプートニクの恋人』を考察しています。ドッペルゲンガーの意味、異世界やフェルディナンドの役割も考えてみました。

考察・海辺のカフカ 笛を吹くジョニー・ウォーカー

村上春樹著『海辺のカフカ』を考察します。暴力を擬人化した「ジョニーウォーカー」を止めることが出来るのは、過去を引き継がず、未来を憂うこともない「今=ナカタさん」という読み方をしています。

考察・アフターダーク 暗闇のあと

村上春樹著『アフターダーク』の考察をしています。エリが眠り続ける理由についても、自分なりに答えを出してみました。

考察・1Q84 空気さなぎの正体

村上春樹著『1Q84』は、オウム真理教の起こした「地下鉄サリン事件」を扱ったノンフィクション作品『アンダーグラウンド』を経て、著者が得た主題を物語にした作品です。単にモチーフにしたというだけでなく、カルト信者と一般市民との間に「フラクタルな社会構…

考察・村上春樹著『アンダーグラウンド』 フラクタルな社会構造

『アンダーグラウンド』は「地下鉄サリン事件」を扱ったノンフィクション作品です。著者はカルト宗教と一般市民との間に「フラクタルな社会構造」を捉えています。

考察・色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 犯人は誰か?

村上春樹著『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』を考察します。本作をピタゴラス教団の教義と結びつける、かなり特殊な読み方をしています。

考察・騎士団長殺し 二重メタファーとは何か?

二重メタファーとは、二階建て構造の認識システムによる弊害の事です。基底にある[生物]の上に、[別の認識システム]を乗せた為に、[生物]を否定してしまうことを言っています。