短編集「女のいない男たち」より、『独立器官』を考察します。ざっくりとあらすじを説明すると、50歳を過ぎても独身を貫く美容整形外科の開業医をしている男性・渡会が、恋煩いで拒食症になりそのまま絶命するお話です。
短編集に収められた順番からすると、「イエスタデイ」『独立器官』「シェエラザード」となっています。「イエスタデイ」と『独立器官』では、同一人物・谷村が語り手として登場します。
また、「シェエラザード」ではヤツメウナギが主題となっているのですが、私の考察では、「独立器官 = ヤツメウナギ」として読んでいます。
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