パスタを茹でている間に

村上春樹作品を考察しているブログです。著者の著作一覧はホーム(サイトマップ)をご確認ください。過去の考察記事一覧もホーム(サイトマップ)をご確認ください♪

2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

考察・村上春樹著『レキシントンの幽霊』 ある種のものごと 

村上春樹著『レキシントンの幽霊』を考察します。短編集の表題作となっている本作ですが、高校の現代文で幾つかの教科書に採用されています。主人公(語り手)は著者自身で、マサチューセッツ州レキシントンでの体験で、「人物の名前だけは変えたけど、それ以外…

考察・村上春樹著『踊る小人』 象工場の意味

村上春樹著『踊る小人』を考察します。短編集「蛍・納屋を焼く・その他の短編」収録。主人公は「象の水増し」を行っている象工場に勤めている青年という、かなりぶっとんだ内容のお話です。 The Dancing Dwarf NHK ラジオ 英語で読む村上春樹 2014年 07月号 [雑…

考察・1973年のピンボール 自己変革を目的とした小説

村上春樹著、長編『1973年のピンボール』を考察します。本作は著者にとって二作目の長編です。「喪失感」という言葉を使わずに考察します。

考察・村上春樹著『午後の最後の芝生』 成長する自己を刈る

今回は、村上春樹作品の中でも特に人気のある短編『午後の最後の芝生』をご紹介します。私にはあまり印象がなかった作品なのですが、調べてみると、とにかく大人気でした。こちらの短編は業界人にも人気のある作品のようです。 The Last Lawn of the Afterno…

考察・村上春樹著『めくらやなぎと(、)眠る女』 風を可視化する柳

こちらの作品はふたつのバージョンがあり、ひとつはオリジナルの『めくらやなぎと眠る女』と、それを短くした改稿版の『めくらやなぎと、眠る女』です。それぞれ、「蛍、納屋を焼く、その他の短編」と「レキシントンの幽霊」に収録されています。

考察・村上春樹著『夜中の汽笛について、あるいは物語の効用について』

短編集『夜のくもざる』に収録された短編です。短編と言うよりはショートショートに分類されるぐらいのとても短いお話です。こちらの短編集は、ほとんどが意味不明でふざけた?内容のショートショートばかりなのですが、『夜中の汽笛~』だけがトーンが違い…

新人ブロガー暗中模索! 「人気の無い考察ブログと、彼の無駄なあがき」

前回までのあらすじ♪ 村上春樹作品の考察に特化したブログを作ろうと、はてなブログを始めたワタシ♂。 当然アクセス数は伸び悩み、検索流入もないまま低空飛行を続けていた。しかし最近になって、少しずつ検索でヒットされているのを確認するも、流入はほと…

考察・村上春樹著『納屋を焼く』 同時存在するモラリティ

村上春樹著『納屋を焼く』ですが、当初、映像化する権利はNHKが持っていたそうで、NHK版と「劇場版 バーニング」の二種類が存在するようです。 考察に関しては主流なのが二種類あり、ひとつは「彼」によって彼女(納屋)が殺されて(燃やされて)しまったという読み…